「好きな映画館ってどこですか?」
シネマプロジェクトを始めてから何回か聞かれた。
口をついて出てきたのは意外にも「吉祥寺バウスシアター」だった。
バウスシアターは吉祥寺の駅前の商店街をずーっと歩いていったところにある。確か1Fにはクレープ屋の屋台と微妙な服屋(失礼!)があってオシャレとはほど遠い雰囲気を醸し出しているが、そこは劇場とは無関係なので黙って階段を上ると受付があって、チケットを買ったら3つあるスクリーンのうちどれかに散る。散る、というのは真ん中が広場のようになっていて別々に設けられたスクリーン入り口に入っていくため。雨の日などはちょっと困る。内装なんかはあまり覚えていない。ごく普通だった気がする。
ここの何がいいのかっていうと、都心のいろんな映画館でやっていて気になっていた映画の多くが、”ちょっと待てばバウスにやってくる”こと。渋谷や銀座で見逃しても”バウスがある”という安心感と期待感。最近上映している作品を見ても、こんなところが近くにあればなぁという思いでいっぱい。
考えてみれば、東京に住んでいたときからそんな態度(自ら都心に行かずにバウスにやってくるのを待つような受け身な態度)だった私は、やはり真の”映画好き”とはいえないかもしれない。
でも地元にそんな映画館があるってやっぱりいいんですよ。ふらっと自転車で買い物がてら映画を観にいき、カフェでお茶してまた自転車で帰る。そんな気軽な場所に、いいセレクトの映画館があったらうれしいと思いませんか?身近にない今、切実にそう思うのです。茨城は車社会なのでドライブがてらふらっと、って感じかな。とにかくここは”地元の映画館”って感じがしていた。大作もあればインディペンデントなものもある、ちゃんとセレクトしてあるけど気軽で間口の広い映画館。
いつか水戸の人にとってそんな存在になれたらうれしい。ただし大作はかけられないけれど。