店が忙しく、食材の回転がもの凄くいい。
市場での買付けの量も日増しに増え、ロスを出すリスクが減った分かなり冒険が出来る様になった。例えば今日のランチパスタ
・アオヤギ(貝)と聖護院カブのペペロンチーノ
むき身のアオヤギがあったから、先日そばまさの平塚君にいただいたカブを合わせてみた。アオヤギのコリコリした食感と、煮くずれるギリギリのカブのホロリとした食感が楽しい一皿。味のベースはアンチョビ。隠し味にタプナードを小さじ半分。
・ヒイカとスナップエンドウのトマトソース
柔らかく味的にはヤリイカに近いヒイカを2ハイ丸ごとトマトソースに。パスタが茹で上がるギリギリに鍋の中にいれ、ギリギリに火入れしたヒイカは柔らかくダシもしっかりでて美味。スナップエンドウのシャキシャキした食感がアクセント。感じない程度にオレガノを効かせてさわやかに。
とこんな感じ。朝仕入れてきたヒイカの下処理は確かに手間だけど、やっぱりその方がダントツに美味い。
以前とあるパスタ屋に行ったらランチで50種類くらいあって本気で驚いた。100席くらいあって、その分設備もスタッフも充実していたが、にしても50種類だ。管理するだけでも日が暮れてしまう。
blackbirdのランチは日替わりのパスタ2種類だけだ。オープン当初はオイル系、トマト系、クリーム系の3種類を毎日日替わりでやっていたが、途中で切り替えた。理由は
1)1時間で職場まで戻らなければならないビジネスマンが利用客の約半数のランチタイムはとにかくスピード勝負。1人で作っているため、3種類を同時に仕上げようとすると最初に仕上がった皿と最後の更にタイムラグが生じてしまう。パスタが本当に美味しい瞬間は出来上がってからほんの数分。
2)大量に仕入れることで食材原価を抑え、より良い食材を使うことができる。僕の所みたいな個人店が大手チェーン店に負けない様にするためにはとにかく質を落とさないこと。価格の落ち着いた旬の食材を使えば季節感をハッキリ打ち出すことも出来る。
なのでランチタイムに「魚介は苦手」「どうしてもクリームソースが食べたい」等あったら遠慮なく言って欲しい。ちょっとお時間をいただくことになるかもしれないが、その日ある食材でどうにでもなるし、まず満足して帰ってもらうことが最優先。
下村先生が今週一週間皆勤!!!
食事の日もあれば他で食事してblackbirdで食後酒&エスプレッソの日もあって相変わらず素敵に利用して下さる。
立ち飲みの日はフジオと雑談(フジオはかなりの雑学王、音楽、漫画からフットボール、野球、時事ネタまでなんでもいける)。
食事の日は僕の前の席に座って食材や市場、調理法、水戸の動向、人の流れ等の話(僕は無雑学王。興味関心のあることしか掘り下げない。だから基本的に無口。必然的に友達も少ない:悲)。
先生や同じくほぼ毎日来てくれるシラトリさんみたいなお客さんが来てくれると、バールの仕事というのはなかなか面白いものだなと思う。夜の常連で立ち飲み専門のタチさんも、今日お休みにも関わらず大量のCDを持って来てくれた(全部僕がお借りした:ありがとう、タチさん)。
こんな感じで人と人が交錯する場所でありたいなと思う。
来てくれる人の生活の一部になること。僕らの最終的な目標はそこにあるのかもしれない。