「なんで夢中になれなかったんだろう」
昨夜「1Q84」を読み終えた後、そのことについてずっと考えていた。
面白くなかったわけではない。
むしろ面白かった。
第13章「もしあなたの愛がなければ」での青豆とリーダーのやりとり、14章「手渡されたパッケージ」での天吾とふかえりのやりとり。
じゃあなぜか?
最初に春樹の物語にのめり込んだのは24歳の時。
バイトしていたペパーミントカフェで同僚に「神の子達はみな踊る」を借りたのがきっかけだった。当時仕事は夜だけで独り暮らしで恋人もいなかったから一冬かけて手に入るだけの本を買い、片っ端から読み倒した。未来のことなんて全然分からない、自分にどのくらいの可能性があるのかも分からない日々と小説の中の「僕」をだぶらせてみたりして。
そう、当時のぼくには不安しかなかった。
今の僕には不安がない。
小説に問題があるわけではなく、受け入れる側の僕に問題があったのだ。