10月10日
5時5分。起床。
睡眠時間3時間だが、仕方ない。アキは0時半から起きている。仮眠を取ったし、ここで寝ると絶対起きれないからというのが理由。
5時半にタクシーがマンション前に迎えに来るように手配してある。娘は寝かせたまま抱っこ。
長い一日が始まる。
5時40分。水戸駅南口到着。
ひんやりした朝の空気が気持ちいい。
コンビニでおにぎりと水を買い、東京駅行きのバスに乗り込む。
6時10分。フジオがバスに乗って来る。
前の座席に座ったフジオが持っていたスーツ持ち運び用のバッグを見てアキの顔がこわばる。
アキ「まずい。ドレス忘れた」
僕「・・・」
蘇るシラクーサの悲劇。
ドレスが皺になるのが嫌で、会場に着いてから着替える筈が・・・。
アキ「・・・」
僕「・・・」
アキ「ワタシこのまま降りて戻って取って来る!」
が、無情にもバスのドアは閉まる。
アキ「どうしよう。考えよう、考えよう」
僕「次バスが止まったら、俺が降りて取ってきて、車で追いかけるよ」
フジオ「いや、それじゃ間に合わない」
一同「・・・」
僕「メミちゃん(アキの妹。吉祥寺在住)は?」
アキ「それだ!電話してみる」
(中略。ってか長すぎて書ききれない)
アキ「ごめんね、じゃあよろしくね。本当ごめんね」
メミ「うん」
結論。メミちゃんの持っている衣装を会場の近くの市ヶ谷駅まで持ってきてもらうことに。
とりあえず、とりあえず、とりあえず、なんとかなりそうだ。なるのか?
もう後は運を天に任せて寝る。蠍座のO型。楽天的なのが僕の取り柄。
7時50分。八潮インター手前。
フジオ「ちょっと起きて。渋滞してるからここからつくばエキスプレスに乗り換えた方がよさそうですよ」
僕「?」
フジオ「とりあえず降りるので準備して下さい。バスの乗車券+¥100でアキバまでいけるので」
渋滞している常磐道を避けて、急遽つくばエキスプレスに乗り換える事に。
時間はいくらあっても足りない。
余裕を持ってきたけど、なにせ途中でバイヤーからブツを、じゃなくて義妹から衣装を受け取らなきゃならないのだ。
つくばエキスプレスは早い。
なにせつくば〜秋葉原間を最短45分で行き来するのだ。
あっという間に秋葉原。そりゃつくばは栄えるわ。
8時25分。秋葉原駅到着。
8時40分。市ヶ谷駅到着。
メミちゃんは先に来てくれていて、気を効かせてどれを選んでもいいように3着も衣装を持ってきてくれていた。
一同に走る安堵感。
歩いても行ける距離だが、早いし迷わないからということでタクシーで行く事に。
駅を出ると丁度流しのタクシーがつかまる。
「どちらまで?」
「ここなんですけど(と助手席のフジオが地図を見せる?」
「なに?40年この商売やってるけど、こんな場所は知らねーな。日テレの裏にこんなとこあったっけ?」
「・・・」
「とりあえず、行ってみっか」
急発進するタクシー。止まっていたワゴン車との距離0.03ミリ。車内にはうっすらとアルコールの臭いが。
たかだか10分弱の道のりなのに轢きそうになること3人。
冷や汗を5リットルくらいかいたが、なんとか目的地まで到着。
まだなにも始まってないのにどっと疲れる。
9時15分。リハーサル。
実は我が娘カエデは新郎新婦から一つのお願いをされていた。
「フラワーガールをやって欲しい」
衣装は新婦が3歳の七五三の時に着たもの。
こりゃ一大事だ。
着替えを終えてうれしそうなカエデ。
みんなに
「いや〜、かわいいね〜。小さい花嫁さんだねぇ」
と言われまくる。
最初は笑顔で答えていたが、少しずつATフィールド(Absolute Terror FIELD)を展開していく7thチルドレン、カエデ。
リハーサルはなんとかこなしたものの、あやしい雲行き。
今までの流れからすると・・・。
10時。挙式。
「じゃあ、カエデちゃん。がんばろうね」
「・・・」
バイオリンの生演奏が響く庭園で、一人大注目のカエデ嬢。
エリカ様ならぬカエデ様状態。
マズい、が、こうなったら怒り狂ったオームのごとく誰も止められない。
「新郎新婦さまも無理にはとおっしゃっているので・・・」
「すみません」
しでかした大チョンボを知ってか知らずか、庭園の石のベンチの上から式を見守る(ただ遊んでいるだけとも言えるけど)カエデ。「わんぱくでもいい、たくましく育てよ」なんて嘘だ。親の身にもなってみやがれ。
都会のど真ん中にこんな素敵な場所があったなんて。
一つの(重要な!)アクシデントはあったけど、それ以外は滞り無く式は終わる。
それどころか、式が終わって建物の中に入った瞬間雨が降り出した。
11時00。披露宴。
席次表を見たら、僕らが座るテーブルに一組だけ知らない名前が。会場に入り、先に座っていたそのご夫婦にご挨拶。面識は無いけど、Dのお客さんとして何度も見た事がある方だ。名刺を交換すると肩書きに「double bass electric bass 真船 勝博」とある。
僕「これって、ミュージシャンってことですか?」
真船さん「そうです」
話をしていくと、あらあら。エゴラッピンのサポートとかしてるじゃないの。歳も僕とタメ。なんだか気が合って、初対面なのにいろんな話をする。美味しいものを食べて満足げなカエデ様の愛嬌もあって、僕らのテーブルはひときわ盛り上がる。
「イチゴのチェーチ(ケーキ)もっと!」
誰よりもスイーツビュッフェを堪能した姫。
「なんか文句ある!」
新郎新婦のとぼけた人柄もあってか、終始楽しい雰囲気のとってもいい結婚式。
手紙の朗読では分かっちゃいるけど涙しました、ハイ。
17時40。2次会
会場は新郎新婦の職場であり、僕も以前働いていたD&DEPARTMENT DINING。
というわけで知ってる顔だらけの同窓会状態。
何十人もの人に
「ブログ見てますよ!」
「いつか必ずお邪魔しますね」
「いや〜、ブラックバード盛り上がってますね」
と声をかけていただく。
僕はポケットに名刺を忍ばせて、「名前と顔は知っているけど、直接は知らない人」がいたらどんどん渡していく。ためらっている暇はない。
地方だからとか、そういう事じゃなく、僕はtrattoria blackbirdで起きている事をみんなに知って欲しいと思っている。どこに出しても恥ずかしくない、そういう気持ちで毎日働いているのだから。
こういう場に来るとあらためて感じるのがD&D人脈の凄さ。
Drawing and Manualの菱川さん、
MOVMASTERのスタッフ、
VZDN(諏訪さんのウェブサイトも作っている)のスタッフにも久しぶりに会えた。
そして今までなぜか接点が無かった
foodcreationの諏訪綾子さんと
point代表の古井真也さんにも初めてご挨拶出来た。
現スタッフだけじゃなく、OB達もそれぞれのフィールドで活躍していてもの凄ーく刺激になる。
それだけでも来た甲斐があり、お釣りが出るくらいの収穫があった。