20日 晴れ 昼は暑く、長袖のTシャツ1枚で十分だった。
午前中、厨房機器をお願いしている厨古屋に予算の話をしにいく。厨房機器にいくら出せるのかを伝えて、その中で必要なものを揃えてもらうためだ。ついでにバットやタルト型、料理用スプーンなど、必要な細々としたものも押さえ始める。探せば結構いいものがあり、値段は格安。予算が限られている分、こういうところでがんばらないと。
夕方、再見積りがあがったとの連絡を受け工務店さんに。金額を見てみると前回よりは随分減ったが、それでも予算をかなり越えている。前回の打ち合わせでかなりいろいろ削ったつもりだったけど、他の部分で少しずつ増えてしまい大きく減額はされなかったようだ。見積りを予算内に収め、明日契約し明後日気持ちよくシチリアへ旅立つつもりだったのに、どうやら楽天的過ぎたらしい。かといって、明日契約しないと11月1日からの着工はまず無理で、そうなると年内オープンも厳しくなってくる。もう既に最初の予定よりずいぶんと押しているのだ。これ以上オープン日を延ばすわけにはいかない。
さて、困った。
更なる減額案を考えるが、項目をひとつ減らすごとに店の特徴や僕らの好みが薄れていくような気がして滅入る。出来る事なら今の図面のまま進めたい。どうしよう。無い知恵を振り絞るが、僕に出来るのは
「客席のミラーをやめる」
「オーダーメイドのベンチシートをやめて、椅子の席を増やす」
「真鍮のマガジンラックをやめる」
とかの「やめる」案だけだ。知らないから代案を出せないのだ。これまで、「料理だけじゃなくいろいろな事を勉強しよう」と思って生活してきたが、それはいったいなんだったんだろう?と情けなくなる。店作りを始めて、びっくりするような幸運にも何度も恵まれたけれど、そんなに楽に勝たせてもらえないらしい。2ヶ月前に退職した時点では何も決まっていなかったんだから、当然といえば当然。
これまでが上手く行き過ぎていたのだと思う。
明日、11時に来る予定じゃなかった岩松さんが来てくれて、もう一度工務店さんと打ち合わせをする。本当に契約できるのだろうか?
明後日、清々しい気持ちでシチリアに旅立つ事が出来るのだろうか?