道路の反対側から。肌色の壁の

道路の反対側から。肌色の壁のところ

9月18日 雨   朝から雨。11時に店舗物件の契約のために不動産屋に行く。敷金、礼金、10月の家賃、仲介手数料がそれぞれ1ヶ月分で、合計¥498,000。これは都内と比べるとかなり安い数字(まぁ比べようがないですがね)。下手すりゃワンルームのマンションでもこのくらいするでしょ。でも

物件奥から入り口を見た図

物件奥から入り口を見た図

中はほぼスケルトン。こっからお金がかかります。  

そしてお待ちかね物件の詳細。 場所はここ。

水戸駅北口から50号を西に歩いて349号の交差点を渡ってすぐの大通り沿い。徒歩15分。バス5分。

物件のメリット

入り口から。ほぼスケルトン。

入り口から。ほぼスケルトン。

①水戸芸術館まで徒歩1分

②駅北口大通り沿いの1階。周囲に銀行、証券会社等のオフィスが並び、ランチ需要がある。

逆にデメリット

①駐車場がない。

②駅北口商店街がかなり空洞化していて、特に週末の集客が期待できない。

でもどんな物件にもメリットデメリットはある。大切なのは自分たちがやりたいことがきちんとやれることだと思う。そういう意味でこの物件は限りなく理想に近い。

とにかく、いよいよあのハコが僕たちのものになるんだと思うと、興奮する。店ができるのが待ち遠しい。  

 

 

2時すぎにヒロさんから電話があり、車で市内の食材屋/酒屋を案内してもらう。途中アウルスの食材の買付けも兼ねていて、ものすごいディープな(笑)タイ食材屋を何件も回る。田んぼの中にぽつんとある店なんて、ちゃんとオカマもいたりして「ここタイじゃん!」みたいな雰囲気。これでもかっていうくらい唐辛子が入ったクイッティオを平気な顔で食べてた。すげー。

そして道中ずーっと音楽話。ヒロさんはここ最近かなり何でも聞いているらしく、結構僕とストライクゾーンが近いことが判明。しかしなんでこんなにいろいろ知ってんだ、この人。「俺朝起きてから寝るまで音楽のことばっかりだもん」だって。 食材屋を本気でどうしようか考えていたから、本当に助かる。

よーし、昨日CD貰っちゃったし、スペシャルMIXCD作ろっと!


9月17日 快晴。空気が乾いていて暑いけど不快ではない。

10時に水戸市の保健所へ。出来上がった図面を担当の方に見せ、保健所的に修正したほうがいい箇所の指摘を受ける。ほぼ問題はなさそうだ。調理師の免許は持っていて食品衛生管理責任者はいらないから、必要なのは営業許可証だけだ。ふぅ~。それにしても役所は疲れる。自分がとても場違いなところに来てしまったような気がする・・・というか場違いなんだろうけど。

 

その足で以前から行ってみたかった中古厨房屋に。想像していたより遥かに大きい規模。営業の方に図面を渡して、必要なものを一つ一つ説明する。コールドテーブルが3台、作業台が3台、食器洗浄機、製氷機、ガスコンロ、フライヤー、シンクが3台等々。

「約1ヶ月あるからその間に必要なものは粘って探しましょう。それでも見つからない場合は新品をあたるやり方なら確実にコストは下がるし、探しているものも特別なものはなさそうだから多分何とかなるんじゃないですか」

とのこと。僕もまったく同じやり方でやろうと思っていたからかなり安心する。東京近郊の中古屋にも当たろうと思っていたが、もし見つかっても運んでくるのが大変だし、どうしようかと思っていたのだ。しかも売り場に出ているのはきちんとメンテナンスされているから、状態も悪くない。それぞれの大体の相場も分かったから、ざっくりとした試算ができる。さっそく冷蔵のコールドテーブルとガスコンロを押さえておいてもらう。しかもその方、僕の実家の近所の食堂のおっちゃんと友達であることが分かり、話が弾む。水戸、意外と狭いのか?

 

一度マンションの駐車場に車を置き、自転車で駅前のスタバへ。

「ソイラテ、トールサイズ」

あれ、誰だっけ?・・・・・・・・・あぁ、中学の同級生の女子だ!

「なにやってんの!」と僕。

「そっちこそなにやってんの!」とその子。

というわけで、ちょうど仕事が終わったその子を捕まえてお茶をすることに。中学以来まったく会っていなかったが、確か東京の美大に行っていたはず。話を聞くと、大学卒業後、地元に戻ってきて、飲食で働きながらバックパッカー的なことをしているらしい。女子美のグラフィック科卒で「俺D&DEPARTMENTにいたんだよ」というと「ナガオカケンメイのところでしょ?」と知っている様子。僕も店の図面を見せて、どういう店をやりたいかを話す。「この辺(水戸駅北口)の服屋とか飲食とかの変な人、いっぱい知ってるから宣伝しといてあげるよ」だって!!!そういう人にこそきてほしいと思っていたから本当にうれしい。さらに「最初に言っとくけど、この辺本当に厳しいから気合入れてきちんとやったほうがいいよ。でもおいしくて雰囲気がよければお客さんは口コミでくるから。最初の1、2ヶ月はとにかく辛抱だね」だって。貴重なアドバイス、ありがとうございます。水戸、やっぱり狭いみたい。最近少しずつ人脈と言えるようなものが出来てきた気がする。

 

4時すぎ。店舗用の火災保険に加入するために不動産屋さんに紹介いただいた保険屋さんに行く。とにかく最近この手の書類のやり取りばかり。めんどくさいけど、大切なことなので一つ一つこなしていく。

 

5時半。ヒロさんのところ(owls)でメシを食うことに。

「カオパ(えびのタイチャーハン)大盛りとアイスペパーミントティー」いつもこれ。うまいんだよ、マジで。

「これIron and Wine(バンド)ですよね?やっぱかっこいいっすね」僕。

「だろ!でもみんな反応しねーんだよ」

ヒロさんとのりちゃん(奥さん)に店の進み具合を話、いろいろ相談に乗ってもらう。そして明日、店の定休日を使って水戸を案内してくれることになる。やった!でも休み週に1度しかないのにすみません。


9月15日 雨~晴れて結構暑い。天気予報はずれ

6時半に起きる。今日は大忙しだ。

9時過ぎに市役所へ。転入の手続き、住民票の申請、印鑑登録の申請、国民健康保険、国民年金、児童手当、乳幼児医療証、ごみの出し方等々。しかも一部書類が足りなくて受理されず。東京に戻ったら書類集めないと。引越しって本当に大変。でも一気にやってしまわないと。

 

11時に岩松さん到着。店舗まで歩きながら岩松さんは電話をしている。いろいろな仕事が重なっているらしく本当に忙しそう。11時半から最初の工務店さんと打ち合わせ。専門的な用語が出てきてついていけなくなりそうになる。どこまでお願いしたいのか、工事のポイントはどこなのかを伝えるとすぐに理解してくれかなりあっさり打ち合わせが終わる。

 

モスに移動して図面を見ながら細かい調整。話に夢中で、岩松さんが注文したモスバーバーを間違えて半分近く食べてしまう(笑)。

「気づくの遅いよ!」岩松

「・・・すんません」沼田

図面はより細かくなっていて、平面図、展開図、配電図等、寸法や具体的な素材名などが分かる。これが自分の店なんだ。いつもこの台詞で申し訳ないが、楽しい。どうしようもなく楽しい。

 

2時から2社目の工務店さんと打ち合わせ。こちらは対照的にきちんとした打ち合わせ。僕はやっぱり経験値が低いなぁ。なかなか自信をもって発言できない。岩松さんが僕の考えを理解しフォローしてくれているからなんとかなっているようなものだ。

 

2社目との打ち合わせも終わり、スタバでもう一度打ち合わせ。細かいスケジュールやタスクなど、徐々に見えてきた。すべてが順調に行けばオープンは11月末か12月頭。そして考えてみたら退職してからまだ1ヶ月もたっていない。時間の感覚からすると大げさではなく半年くらいの密度だ。このペースだと3年後には白髪頭、一年後には杖ついてるな。

やることは山積み。

アドレナリンはダラダラ。


9月14日 曇り。でも蒸し暑い。

果実酒用の保存ビンを買いに「ジョイフル本田」へ。3リットルと2リットルを3本ずつ買う。ついで(といっちゃなんだけど)に、ばあちゃんに「幸福の木」を買う。今日は敬老の日。

早速、昨日買ってきたフルーツ共を漬ける。家の一番でかい鍋にお湯を沸かして、ビンを煮沸する。している間に果物のそうじ。すべてに共通していえることは「しっかり洗ってしっかり水気を拭く」こと。後は皮ごと漬けるものもあるし、グレープフルーツなんかは皮が渋みを持っているので実だけで漬ける。りんごは昨日アヤに教わった通り、ブランデーで漬けてみる。写真の一番左がプルーン、ちょっと見づらいけど奥が白桃。全部並べるとなかなか見事なものだ。キウイは3日目だけど、漬かりやすいのか少しずつ変化を見せてきた。あまり日に当てちゃいけないのに、眺めていたくてカウンターの上の一番いい場所に鎮座している。楽しい。

ちなみに下の写真の左のビンは母が漬けた自家製の梅酒。5年ものらしい。こんな感じで沼田家の台所の床下収納と納戸には結構な量の梅酒とカリン酒が眠っている。漬ける割にはほとんど飲まないので(父はビール、日本酒、焼酎のとにかく「苦い、辛い酒」派。母とばあちゃんと妹は飲んでも少しだけ)、ぜんぜん減らないのだ。「店で出したら」と言ってくれているので、飲んでみたい方は言ってくださいね。そんな量はないのでメニューには載せずにそっと置いておきます。ヴィンテージ(なんて洒落たものじゃない!けど)にもよりますが、結構いけます。まろやかさが違う。あと、愛も。


9月14日 曇り、雨、きれいな満月

朝、6時に起きる。父と母はもうすでに起きており、コーヒーを煎れていた。

今日は3人で福島県に行く日だ。

8月26日のブログで「スタッフとして働いてほしい人がいるが、交渉中でまだ名前は明かせない」と書いた。その後もメールや電話で話を進めてはきたが、「やっぱ直接話をしなきゃ」と思い、日時を調整してきた。何日か前に父に「そういうわけで福島に行ってくる」と伝えると、昨夜急に「俺ら(父、母)も行く」と言い出した。「夫婦で休みだし、ケンの用事の間はどっかで観光してるから。それにお前の運転じゃ危なっかしくって」と父。「そんな子供じゃないんだから一人で行けるよ!」と言いかけたが、片道3時間はかかりそうだし、たまには3人で小旅行もいいかと思い、連れて行ってもらうことに。

 

郡山あたりで電話が鳴る。タイ料理のときの同僚のアヤからだ。

「ブログ見たよ。いよいよ果実酒漬けるんだって」

アヤは5年くらい前に高円寺で飲み屋を開業し(彼女当時25歳くらいじゃなかったかな、確か。そう考えると凄い!)、そこで果実酒を出していたため相談に乗ってもらっていたのだ。「リンゴはね、ブランデーで漬けると早く漬かるよ。そのときに、味出しで砂糖を少しと、クローブ、シナモンも一緒に漬けると風味がぐっと増すからやってみて」だって。うぅ・・・やっぱ違うなぁ。経験値が高くて言葉に説得力がある。「いっぱい失敗していろいろやってみるのがいちばん」とも。がんばろ。

なんか最近いろいろな人にいろいろなアドバイスをもらうようになった。いや、正確に言うと僕のほうから「恥も外聞もなく」どんどん聞くようにしている。やろうとしているのはたかだか小さなトラットリアだが、1軒の店をやるってのは本当にいろいろな知識が求められる。ラッキーなことに僕には結構いろいろな種類の職業の友人がいて、独立開業している人も結構多い。実際に彼らのアドバイスには本当に助けられているなぁ。

 

福島までは道も空いていて、予定通り3時間で着く。

追分は7月末に実家に帰った後、福島駅の近くのホテルでフロントの仕事をしている。英語力を生かせる面白い仕事らしく、充実しているのが顔に出ている。3時間近く、喫茶店で話す。僕が退職してからのこと。物件探しのこと。店がどこまですすんでいるのか。働いてもらえるとしたらどんなことを担当してほしいか。水戸のワンルームマンションの家賃の相場。どのくらい給料を払えそうか。片や実家から通えるホテルのフロント。片や1度は行ったことがあるとはいえ(7月に俺とフジオと追分で日帰り水戸ツアーをした)知り合いがほとんどいない土地の始まってもいない店。勝ち目がないのはよくわかっているが、絶対充実した時間が過ごせるという確信だけを頼りに、出来るだけのことを話す。

「ホテルの仕事は年内の契約だから水戸に行けるとしてもその後になります。でも働いてみたいです。」

との答え。確約はできない。でも来てもらえるかもしれない。年内はフジオと亜紀とでなんとかしよう。何より大切なのは人なのだ。

行った甲斐があったかな。

 

オープニングのスタッフをどう確保するかは本当に重要な問題だ。僕みたいに地方にUターンして店を出す場合は特に。こっちでじっくり探すことも考えたが、できれば一緒に働いたことのある信頼できる人と一緒にやりたかった。僕とフジオと追分はお互いの仕事の仕方も特徴も知っている。それぞれが得意分野があり、できないこともカバーできる。いつか、彼らは独立していってしまうかもしれないが、それはそれで仕方ないし、そのくらいの気持ちで働いてほしい。

 

父達と合流すると、車の中にはものすごい量の果物。全部果実酒用。

「いや、安かったから、つい。」と父

ついってあんた、ちと買いすぎじゃ?白桃、黄桃、プルーン、りんご、ラフランス、梨。値段を聞くと確かに安い。くる途中も直売所がたくさんあって、福島って本当に果物王国だな。明日、全部漬けなきゃ。

 

帰りは多少混んでいたが、7時前には着く。途中ものすごく大きな月が見えた。仕事が終わって帰ってきていた妹も誘って一緒に焼肉を食べに行く。焼肉なんて何年ぶりだろう。父はさすがに運転で疲れたらしく、ビールい1杯でいい気分になっていた。カウンターでやっていた「平成教育委員会?」を見るでもなく見て、時間制限もないのにものすごい勢いで食べた。変な一日だった。


9月13日 晴れ

 9時に市の生涯学習センターへ行き、2時間かけて2日分のブログを書く。やっぱりネットが自由に使えないと不便だ。そして、このブログも毎日更新して(日に2回ってことも結構ありましたね)早いもので1ヶ月が過ぎた。書くのは大好きだが、正直こんなに長い文章を毎日書き続けるとは。最近では、こうして書くことで自分の中の不安や戸惑いを吐き出しているように思えてきた。書かないと気がすまないのだ。

 

腹が減ったので一度家に帰り、何か食べることに。働いているときは味見ばっかりしていたし、自分たちでまかないを作れたからそんなにお金がかからなかったが、今はそうはいかない。ユウ(妹)がちょうど起きてきたので、プッタネスカ(パスタ)を作ることに。こんなときのために、保存が利く食材を少し買っておいたのだ。一応「美味い」と言ってもらえる。実際なかなか美味くできた。

 

午後は車でひたちなか市の巨大ホームセンター「ジョイフル本多」へ。駐車場6000台!のディズニーランド?っていう規模で、ペット、植物、生活雑貨、家具等、とにかく何でも揃う。釘1本から電柱まで。本気を出せば家も建てられるらしい(笑)。何年か前に1度来たことがあったが、店作りに使えそうなものがないかもう1度確かめておきたかったのだ。2階に上がると、結構本格的なヨーロッパアンティークを扱う店が2軒ある。真鍮のドアノブやフックなどとても素敵。シャンデリアもかなりの数がある。店の”味つけ”にかなり使えそう。結局店用にフォトフレームを8個くらい買う。ガーデニングコーナーに線路用の枕木の渋いのを発見。何かに使えそう。

 

そのまま水戸に行き、新居のマンションへ。東京から車に積んで持ってきた荷物を降ろす。気晴らしに買ったばかりの自転車で千波湖へ散歩に行くと、とっても素敵な夕日が。

 

   

 

 家に帰り、果実酒を漬けることに。今回はグレープフルーツ、キウイ、リンゴの3種類。氷砂糖を使うのが普通だが、甘ったるいし、フルーツそのものの味がボケてしまいそうなのが嫌で、使わないレシピを探してきた。この時のために集めていたhokkaの瓶もとうとう役に立つ日が。とりあえず見た目はバッチリかな。3年くらい寝かせるといいらしいけど、絶対そんなに待てない(笑)。おいしく飲める日が待遠しい。


9月12日 晴れ 

12時にマンションの契約のために水戸へ。何事もなく契約が終わり鍵をもらう。次の約束までまだ時間があったから無印良品に行って自転車を買う。普通の26インチのギア無しに中サイズのかごをつけてもらう。これで次から水戸に来るときは車をマンションの駐車場に入れてこの自転車で自由に動ける。生活の基盤を少しずつ固めていかないと。店のこともあるけど、妻も娘も初めての土地なのだ。慣れるまでに時間がかかるだろう。でもマンションの近くの千波湖は本当に魅力的だし、こんなところで新しい生活が始められるなんて素敵なことだな。皆さんも水戸に来たら千波湖に是非行ってみてください。「オランダみたい(岩松談)」ですよ(本当)。

 

4時に不動産屋に行き、店舗の契約のための書類をもらう。いよいよ本契約だ。そしてその足で店まで行き、実際に工事をお願いする工務店の方と打ち合わせ。複数から見積りを取って一番いいところと契約するつもり。時間差で2社と会うが、どちらもとても良さそう。こちらの意図を理解して、いろいろ提案してくれる。それぞれに得意分野があるからそれと値段とを見比べていいほうに決めよう。来週の火曜日に設計の岩松さんを呼んでもう一度会う約束をする。

 

別の不動産屋に行って11月に引っ越してくる予定のフジオの部屋を探す。とりあえず条件(~万以下、2LDK、ペット可)を伝えて探してもらうと、ぴったりなものが結構出てきた。これだけあれば見つかるだろ。よかった。

 

家に帰ると果実酒のためのりんごが(笑)。明日の夜漬けてみようという話になる。母は慎重な性格でウメとカリン以外漬けるのは初めてらしく、軽く躊躇している。父は楽天的な性格らしく、買ってきた本を読んでイケイケだ。季節のものを道路沿いにたくさんある直売所で安く仕入れてどんどん漬けていこうという話になる。オープンは2ヶ月後だから、早く漬けないと間に合わないかもしれない。そしてお客様からお金をいただけるレベルまで持っていかないと。自分が作ったものをおいしいと言ってもらえる快感を、両親にも是非味わってほしいものだ。そして二人の老後の楽しみになってくれればいいななんて、親の気も知らずバカ息子は勝手に思ったりしている。


9月11日 晴れ~雨~豪雨

朝娘を保育園に送って行った後、電車で吉祥寺へ。

ビックカメラでプリンターのインク、コピー用紙、空のCDR、i-Pod classicを買う。4年間愛用してきた第3世代i-Pod がとうとうだめになり、実際店での使用も考えると買ったほうがいいだろうということになったのだ。いままでは15ギガしか容量がなかったから少し入れては少し消してという地味な作業をしていたが、今度のは120ギガもあるし、手持ちのCD全部入れても半分ちょいくらいかな。テクノロジーってすごいな。i-Pod って作ってる人の「音楽に対する愛」が感じられるところがすき。そうじゃなきゃ、実際にシェイクすればシャッフルされる機能なんて、普通考えないよ。

 

オーディオユニオンに行って注文しておいたレコード用のフレームを受け取る。「自分の店には絶対レコードジャケットを飾る!」っていうのも僕のささやかな夢。古いジャズとかロックのレコードのジャケットって本当にかっこいいものが多い。新しくピカピカの店にも煙で燻されたような雰囲気を出してくれるはず。(なんかここ最近のブログだけ見ると「なに屋始めるの?CD屋?」って言われそうな内容ですね:笑)

 

一度家に帰って早速データをi-Pod に転送。結局2時間以上かかった。その間に今日の打ち合わせの資料作り。名刺、ショップカード、DMのイメージをデザイナーに伝えられるようにしておく。こういう作業をしていると、「D&Dで働いていて良かったなぁ」って思う。僕は絵もロクにかけない、イラストレーターやフォトショップも使えない、言ってみればデザインについてはさっぱりな人間だけど、もともと興味はあったし、店のことは自分でやらなきゃというのが常にあったから、デザイナーの仕事は可能な限り見るようにしていた。やっぱりデザイナーがどういう手順で仕事をしていくかをすこしでも知っていると、パスがきたときにダイレクトでつなげるような動きができる。そして僕はblackbirdをひとつのバンドに例えると、曲を作り、デモテープを作っているようなもの。ベースはこういうイメージで、ドラムはここでインしてとか。それをprojectのメンバーにそれぞれ投げると、みんなプロだからきちんと自分達のパートを膨らました上で編曲して、上手に演奏してくれる。プロデューサーとかは特にいなくて、セルフプロデュースみたいなものなのかな(また音楽の話ですね:笑)。だからみんな心から面白がって仕事をしてくれているし(少なくても僕にはそう見えます)、イメージだけ伝えて、後はその人を尊重しながら僕とすり合わせることで、びっくりするくらいいい仕事をしてくれている。まぁ人を選ぶ段階で、僕の趣味に近い人たちを選ぶようにしたので当然といえば当然なんですが。そういう幸福な関係がこのまま続くように、僕もどんどん面白いことを考えていかなきゃならない。気を抜くことなんてできないのだ。

 

ぴかぴかのi-Podをもってウキウキで高井戸駅まで歩く。「coverfrowだ!」とかぶつぶつ言いながら。高井戸駅の役所の出張所で住民票を移すための手続きをする。いよいよ東京都民から水戸市民になるのだ。そしてそのまま九品仏のD&Dへ保険証の返却と退職の挨拶へ。

 

2Fに上がっていくと、いきなりナガオカさんがいる。「オープンには駆けつけるよ」と言っていただける。本当にありがたい。スタッフのみんなもこのブログを読んでくれている人が多く、たくさんの励ましの言葉をいただく。そして上司の松添さんと書類上の確認をしていると「お疲れ様でした」とプレゼントをいただく。手紙も入っている。ダイニング事業部ディレクターの松添さんは、常に無理難題を僕に突きつけ、内心「そんなの無理だよ!できねーよ!」とか思いながらもそれをこなすことで一つ一つ階段を上がってなんとかここまで成長させてくれた。働いているときは「まったく!」とか思っていたけど、今では心から感謝している。

 

そしてグラフィックデザイナーと打ち合わせ。彼らもD&Dのメンバーだ。blackbirdの名刺やショップカードは活版印刷で作ることになりそうだ。ミーティングの前に知り合いの工房でいろいろ調べてきてくれていて、たくさんの資料を見せてくれる。コスト的には決して安くはないが、存在感もあり、タイプライターが大好きな僕の好みともぴったり。そして何より自身達が「blackbirdは活版!」と思ってくれている。そういう思い入れを形にしたい。コストの問題をクリアするために、名刺とショップカードを同じデザインにし、名詞の名前の部分にスタンプを入れる案でひとまずいくことに。デザイン的にもなんとかいけそうだ。

 

電車で家の近所の駐車場まで行き、その足で水戸へ。その時点ですでに20時。ヘトヘトだったが、明日は昼からマンションの契約があるし、どうしても今日中に帰らなければ。外環から三郷に入る辺りで雨が降ってくる。すぐやむかなと思いきやびっくりするくらいの土砂降りに。スピードを緩め、慎重に運転する。なんとか実家にたどり着いたのは22時半。どうしようもなく疲れていたが、起きて待っていてくれた両親と妹と家族会議。お金のことや、今後のことなどかなりシビアな話をする。みんな必死で僕の店をなんとかしようと思ってくれている。果実酒の本も買ってあって、この滞在中に漬けることになる。

 

ビール半分で急激に眠くなるが、かばんの中から松添さんに頂いたプレゼントを発見する。開けてみるとグローバルの柳刃包丁。欲しかったんだ、これ。そしてあたたかい手紙。

疲れた体に全てが沁みこむ。


そういえば送別会のときに
「blackbirdってなんですか?なんで店の名前にしたんですか?」
って聞かれて軽くびっくりしたんだけど、思い返してみるとその説明をきちんとしてませんでしたね。

blackbirdという店名はThe Beatlesの曲からきています。「The Beatles」というアルバムに入っていて、作詞/作曲/演奏はポールマッカートニー。

理由その1 シンプルさ

blackbirdは歌とアコースティックギターとフットステップというシンプルな構成ながら、ポールのただならぬ表現力で深みのある普遍的な作品に仕上がっています。それが
「地元の新鮮な食材をシンプルに調理して美味しいものを作ろう」
という店の一番のコンセプトにもぴったりとあてはまります。

理由その2 歌詞の良さ

blackbirdはこんな歌詞です。

夜の静寂(しじま)にさえずるツグミ
傷ついた翼で飛び立つ努力を続けるんだ
今までの人生
お前は飛び立つ瞬間だけを待ちわびてきた

夜の静寂にさえずるツグミ
落ちくぼんだ瞳で見る努力を続けるんだ
今までの人生
お前は自由になる瞬間だけを待ちわびてきた

ツグミよ 飛び立て ツグミよ 飛び立て
暗い闇夜にともる光めざして

夜の静寂(しじま)にさえずるツグミ
傷ついた翼で飛び立つ努力を続けるんだ
今までの人生
お前は飛び立つ瞬間だけを待ちわびてきた

お前は飛び立つ瞬間だけを待ちわびてきた
お前は飛び立つ瞬間だけを待ちわびてきた

今の僕にとっては本当に祝福されているような気になる歌詞です。

理由その3 タイプライター

8月12日のブログを見て下さい。

”trattoria blackbird”は
「シンプルで力強いこの曲のように、気を衒わずに本当に美味しいものを作り続けよう」
という意思のもとに名付けられました。我ながらとてもいい名前だと思っています。ポールもよろこんでくれるかな。

ちなみに僕が唯一ギターで弾き語りができる曲でもあります。


快晴。だけど、ベタベタしない。秋が近づいてきてるのかな。

13時過ぎに亜紀からの電話で起きる。軽い二日酔いだ。風呂に入り、お茶を飲み、ぼーっとする頭を無理矢理起こす。

昨日の送別会で、これから自分が何をやりたいか、どうやって20代を過ごしてきたかを話したことを思い出す。みんなも凄い真剣に聞いてくれて、久しぶりに熱かったな。

あとMotels Storeの木村さんがMIXCDを作ってくれてその選曲がかなりど真ん中!アッパーだけど、うるさくなくて、忙しい時間帯なら店でも使えそう。ちょっと前にD&D東京店のジャンボにも貰ったけど、あれはランチタイム用。DINING大下さんから貰った2枚は夜用かな。

そしてひとつ思いついたこと。

これ読んでる音楽好きの方。
blackbirdのサントラを作ってみませんか?

ジャンルは問いません。むしろバラバラの方が面白いかも。ただ、全体のトーンだけまとまっていると、店でかけやすいです。CDRにして送っていただけたら、お返しに(お礼に)僕が作ったCDRを送らせていただきます。上のcontactからメールをいただければ送り先の住所をお教えします。送るのが面倒なら、作っておいていつか店に来ていただくときに持ってくるっていう手もありますよ(強引)。

昔から自分のミックステープを人にあげるのが趣味(笑)みたいなところがあって、最近それがかなり爆発してる。いや、楽しいんだって、これが。

 

昼過ぎに大地宅配から野菜がたくさん届いたので、カレーを作ることにする。亜紀が大好きなネパリー(ネパール)カレーだ。スパイスとタマネギ、ニンジンを弱火で炒め、軽く火が入ったらカボチャ、さつまいも、なす、ホールトマトを入れしばらく煮る。全体が馴染んだら、残りのスパイスと水を入れ余熱で野菜に火を通すようにして出来上がり。簡単で凄くおいしい。チリを抜いて辛くないから娘も食べられるだろう。

 

19時から設計の岩松さんと自由が丘のスタバで打ち合わせ。図面の現状の確認と、12日に工事の見積りを依頼する工務店2社と最初の打ち合わせがあるため、どんな注意をすればいいかの確認。図面はかなり出来上がっており、専用のソフトを使って実際に店の中を歩いているように見える図(パースというそうです)も見せてもらう。自分で言うのもなんだけど、本当に素敵。自分が思い描いていた店がそのまんま、いや、それ以上の形で目の前にある。これから細かいことをいっぱい詰めていかなきゃならないけど、それも楽しいんだろうな。そして来週の16日にはまた岩松さんに水戸に来てもらって工務店と詳しい打ち合わせ。そのまま上手くいけば10月1日着工。ちなみに家賃はそこから発生。本当にあっという間にここまで来ちゃった。けど、ここからは実際にお金が絡むことも増えてきているし、慎重にならないといけないな。

 

明日はD&DEPARTMENTへ最後の挨拶に行って(15日まで籍があり、まだ有給消化の身です)、夕方からグラフィックの打ち合わせ。終わったらそのまま一人車で水戸へ。

なかなかのハードスケジュール。